イジンデン コラム 第1廻
「美と知の革命」コンセプトについて
イジンデンを遊んでくださっている皆さん、はじめまして。
ゲームデザイナーの上杉真人です。
イジンデン第一弾では、「知と美の革命デッキ」と「ブースターパック」の青のカードの一部のコンセプトデザインに協力させていただいています。
今回は、そのうちの「知と美の革命デッキ」のコンセプトについてご紹介します。
「知と美の革命デッキ」は青一色のデッキで、《フェルディナンド・マゼラン》などのアタッカーになったときに発動する「航海」能力を持つ航海者たちと、《ラファエロ・サンティ》などの墓地からカードを復活させる芸術家たちがテーマになっています。
その他にも、山札からカードをドローする《ドローイング》や、条件を満たせば相手のイジンにブロックされない《楊貴妃》などがあり、長期戦でも息切れすることなく相手の防御をかいくぐって攻めていくことができます。
航海者たちの「航海」能力は、アタッカーになったときにだけ発動します。そのため、序盤に相手の防御が整う前は発動させやすいですが、中盤以降はアタッカーが破壊されなくなる《フリート》や、破壊されてもドローできる《革命の広場》などで補助する必要が出てきます。
芸術家たちは墓地からカードを復活させる能力を持っているため、序盤は不要な高コストのカードを《ヴァスコ・ダ・ガマ》の能力でいったん捨札にしておいて、あとから芸術家の能力で回収して使用するといったことが可能です。
このデッキのコンセプトをデザインするにあたって、青というテーマカラーに合うのはどんなイジンを考えました。
青といえば海! というイメージから航海者たちを連想し、そこに「アタックすることでいいことが起きる」という自分の好きなゲームプレイを組み合わせました。
また、青の落ち着いた神秘的なイメージと自分が好きなルネサンス期の芸術家たちを結びつけ、14世紀の西欧の芸術家たちによる古典文化の復興を、墓地からカードを復活させる能力で表現しました。
遊んでくださる皆さんに初めて手にとっていただくデッキには、複数の側面を持たせることでそこから自分だけのデッキへと改造していってほしいと思い、航海者たちと芸術家たちという2つのコンセプトを1つのデッキに込めました。
楽しんでいただけると幸いです。
次回の担当記事では、この「知と美の革命デッキ」をパワーアップさせる「ブースターパック」のカードについてご紹介する予定です。